5月の目次

今月も「ぶ厚い手帳」読んでいただいてありがとうございました。
今月は毎日書けました。毎月末日は『目次の日』となっとります。

5月1日 (水) 行きつけの寺 ■ ふと思ったこと
5月2日 (木) 環八沿いのバイク屋 ■ ふと思ったこと
5月3日 (金) 63才の歌 ■ メモした言葉
5月4日 (土) 第18話 覚悟の印鑑 ■ なぜ私は三井ホームで

5月5日 (日) 英会話ノート④ will would ■ 外国語のお勉強
5月6日 (月) 人間は弱いね ■ こんなコピーを書きました
5月7日 (火) 腹の中(無意識の言葉) ■ ふと思ったこと
5月8日 (水) うれしいニュース② ■ 中村組OB会
5月9日 (木) 「昔は良かった」なんて… ■ こんなコピーを書きました
5月10日 (金) 向こうとこっち ■ サッカーな話
5月11日 (土) 第19話 深夜残業の日々 ■ なぜ私は三井ホームで

5月12日 (日) 英会話ノート⑤ be ■ 外国語のお勉強
5月13日 (月) 自分のことだけ考えていると… ■ こんなコピーを書きました
5月14日 (火) 林先輩の言葉① ■ メモした言葉
5月15日 (水) フットサル女子日本代表も! ■ サッカーな話
5月16日 (木) 損得だけが人生か。 ■ こんなコピーを書きました
5月17日 (金) たまたまPARISへ   ■ ふと思ったこと
5月18日 (土) 第20話 諦めるところ、譲れないところ ■ なぜ私は三井ホームで

5月19日 (日) 英会話ノート⑥ can could ■ 外国語のお勉強
5月20日 (月) 儲かっている会社が… ■ こんなコピーを書きました
5月21日 (火) 林先輩の言葉② ■ メモした言葉
5月22日 (水) なでしこのネクタイ ■ サッカーな話
5月23日 (木) 遠くを眺めて飲むビールは… ■ こんなコピーを書きました
5月24日 (金) あのダーウィンが言うんだもの ■ メモした言葉
5月25日 (土) 第21話 三級建築士への道 ■ なぜ私は三井ホームで

5月26日 (日) 英会話ノート⑦ give ■ 外国語のお勉強
5月27日 (月) 暑い暑い世の中で… ■ こんなコピーを書きました
5月28日 (火) ピカソはこども ■ メモした言葉
5月29日 (水) せいちゃんの笑顔 ■ ふと思ったこと
5月30日 (木) ビール、ビールと蝉が鳴く。 ■ こんなコピーを書きました
5月31日 (金) 5月の目次 ■ 目次

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ビール、ビールと蝉が鳴く。

92蝉が鳴く

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ビール、ビールと
蝉が鳴く。

1992年 キリン一番搾り 
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これはB倍ポスターです。これも好きなコピーなんですが、いま思うと、よくこんなコピーを書けたなと。その頃確か、仲畑広告制作所で句会が流行っていまして。みんなで俳句をやるんです。みんなで出し合って、みんなで選ぶ。それがボクの句はちっとも選ばれないんです。それが口惜しくて俳句の本を読んだりして勉強してて。そのころのボクの頭の中はほとんど五・七・五でした。で、どことなくコピーにもその五・七・五の匂いが残っているんじゃないでしょうか。それともうひとつ。心の奥の方でお手本にしていたコピーがありました。1974年日本国有鉄道、長沢岳夫さんの「ミーン、ミーン、ミーン。」というポスターのコピーです。これは夏休みの帰省か旅行のためのコピーだったかと思います。「ミーン、ミーン、ミーン。」だけですよ? なのにこんなにシズる言葉。こういうの、いつかできるといいなぁと漠然と思っていました。そういう背景で、このコピーができたんだと思います。

そして何気にボクは「うれしいビール。キリン一番搾り」というのが、名コピーなんだと思っています。これはボクがチームに加わる前からあったコピー。CMで緒形拳さんが一番搾りを飲んでひとこと「うれしー」と言って終わる。(だからたぶん、安西さんの発明かな)これが実によかった。だから、「うれしいビール」になったのだと思います。時代が変わっても、タレントが変っても、酒税が変っても、担当広告代理店が変っても、商品名やパッケージや愛飲するお客様が変らないんだから、この「うれしいビール。キリン一番搾り」というコピーだけはずっと使い続けていたら、カッコイイのになぁと勝手に思ったりします。

せいちゃんの笑顔

スマイルフィールドトラック

キリンのスマイルフィールドという活動を取材しました。
http://www.kirinholdings.co.jp/csr/soccer/smile/
これは東日本大震災の復興支援活動「復興応援キリン絆プロジェクト」のひとつなのですが、JFA日本サッカー協会キリンが、岩手県、宮城県、福島県の小学校を回り、サッカーを通じてこどもたちに笑顔を届ける活動をしています。大型トラックに生徒たち人数分のサッカーボールと組み立て式ゴールなどの道具を乗せて、東北3県を回ります。2011年9月から始まって、426校、累積65,699人(2013年5月7日現在)の笑顔の場所をつくってきたアクション。今回は、宮城県仙台市の長命ヶ丘小学校におじゃましました。こどもたちの中にはサッカーが得意な子もいれば、サッカーなんかあんまり好きじゃない子もいる。そんなこどもたち、みんなで一緒に楽しめるプログラムが用意されていました。そのコーチ陣にはなんと!元日本代表の中西永輔さんも。(JFAの協力で元日本代表、現役日本代表、なでしこの選手たちもコーチとして参加してくれているそうです)感心したのは、中西さんのこどもたちに接する態度。まるで教員免許をもっているかのような「いい先生」なんです。胸には「えいちゃん」という手書きのゼッケンをつけて「えいちゃん」と呼ばれている。こどもから見たら知らないおじちゃんを「えいちゃん」と呼ぶことでぐっと距離が近くなるのです。

小学校ブルーシート海ではありません。前夜の雨を防ぐためのブルーシートです。スタッフ全員でこれを剥がしてグランド整備をしました。これでチームの一体感は完璧なものになりました。

今回はCMの撮影でした。主人公の女の子はオーディションで選んだ子で、周りのみんなは長命ヶ丘小学校の生徒さんたち。演出コンテはありますが、スマイルフィールドの時間はドキュメンタリーです。その日初めてみんなと会う主人公の「せいちゃん」もスマイルフィールドに入ると「一瞬で仲良くなれた転校生」のようにとけ込んでいました。こどもは純粋だから、とけ込むのも早いのかな。それがサッカーのチカラかもしれません。カメラの後ろから笑顔のこどもたちを見ていて思いました。資金を援助するというサポートもありますが、このように「笑顔」になれる「場所」を提供するというのも、ステキな復興支援なんだなぁと。他の学校のある先生からのお礼の手紙を読みました。「震災の後、こどもたちは大人の前では笑おうとしていました。無理してでも笑顔をつくろうとしていたようです。しかし、今日のこどもたちの笑顔はホントの笑顔でした。ありがとうございました」と書いてありました。笑顔をつくる仕事って、素晴らしいなと思ったのでした。

そのCMが完成しました。5月30日のキリンチャレンジカップ 日本代表 vs ブルガリア代表の試合の中でオンエアされる予定です。「せいちゃん」の笑顔をぜひ見てください。

ピカソはこども

ピカソ

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こどもは皆、芸術家だ。
そのままでいることが、難しいのだ。
ピカソ
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という言葉があった。

と同時に、同じようなことをTEDカンファレンスで言ってる人がいた。

ケン・ロビンソン

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大人は失敗を許されない。
こどもは失敗を怖れない。
学校教育がクリエーティビティを失わせている。

Ken Robinson (TEDカンファレンスより)
http://www.youtube.com/watch?v=Tm90Ktww7g4
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学校の授業で点数をつけられる。数学とかならまだしも、音楽や美術の成績にも「点数」をつけられる。いつの頃からか、人に褒められたいと思い始める。それがもう、アカンのではないだろうか。先生に褒められよう、親に褒められようとする意識が出てくると、とたんに描く絵にも書く文字にも書く言葉にも、なにか見えないチカラが作用しだす。

かつて年賀状に毎年、毛筆で書き初めをした文字を使って作っていた。「よっしゃー」とか「愛と仕事」とか「会う」とか「世界一ニッコリ」とか。その文字を毛筆で半紙に何枚も書く。それを床に並べて選ぶ。そのとき、気付いた。「うまいね」とか、「いい字書くね」とか言われたい、と一瞬でも頭をよぎって書かれた文字はどこかに「いやらしさ」が見えた。何枚もを連続して、ただただその言葉を思いながら書いた文字の方が勢いがあった。気のせいかもしれないけど、そのときはハッキリそう見えた。やっぱり、褒められようとか思ってつくったものはダメだなと思う。こどものままいることはできないかもしれないけど、褒められようとかを思うのではなく、ただただ無心にこさえること。

「鶯は 誰にも媚びず ホーホケキョ」というコピーライター長沢岳夫さんのパルコのコピーを思い出した。(あ、しかし、メスにアピールするために良い声でさえずろうとしているのかもしれないか・・・)

暑い暑い世の中で…

92暑い暑い世の中で

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暑い暑い世の中で
ビールだけが冷えている。

1992年 キリン一番搾り 
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これは新B額面というボクが一番好きだったメディア、電車のB3ポスターです。電車のドアの戸袋の、一番端の席に座った人の頭の上に貼られるB3ポスター。つり革につかまって、つい読んでしまう位置。このコピー、自分では気に入っていました。でもプレゼンする前、ホントにこれでいいのか?と思っていたある昼下がりの山手線。ボクはその新B額面が掲載される場所が見える位置に座っていました。中年のサラリーマンが汗を拭きながら乗って来て、その新B額面が貼られるであろう位置のつり革につかまった。そこで想像してみたのです。その汗を拭きながら乗って来たサラリーマンの後ろから「暑い暑い世の中で、ビールだけが冷えている。キリン一番搾り」と頭の中でささやくのです。すると、そのサラリーマンはどう思うか、と想像するのです。「何言ってんだか・・・ふんっ」と思うか「くーっ!ビール飲みてぇ〜」と思うか。勝手な想像力ですが、ボクは後者だと確信しました。汗ばんだ背中がそう言っていたのです。

一番搾りの広告は、「すべてのビール広告の中で一番うまそうな広告、一番飲みたくなる広告にしよう」というチームの暗黙の約束がありました。一枚のポスターが心に残る。しかも「あのビールの広告でビール飲みたくなった」じゃなくて「あの一番搾りの広告でビール飲みたくなった」と言わせたい。それが一番搾りという商品のファンをつくっていくんだと信じていました。今はもう担当ではありませんが、今でもそう思っています。

暑い暑い世の中で
ビールだけが冷えている。

子どもの頃に好きだった夏は、
いったいどこへ行ったのだろう。
いつの間にか「暑いなあ」の言葉を
「疲れたなあ」の意味で使っていた。
「暑いなあ」を連発しても、涼しくなるわけではないので、
そんな時は「夏だなあ」と思うことにした。
その方が、少し元気がでてくる。
ビールがあるさと思えば、また少し元気がでてくる。
冷えたビールがあれば、夏は暑いほうがいい、と勝手に思った。

うれしいビール。キリン一番搾り。

英会話ノート⑦ give

( give )
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■ Give me your camera. (カメラを貸して)
(*「あなたのカメラ、ちょうだい」じゃないの?取り上げられないかな)
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■ Would you give me more time ? (もっと時間くれる?)
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■ Would you give me more money ? (もっとお金くれる?)
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■ They are giving their thank and praise to God.
(彼らは神に感謝と賞賛を与えています)
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■ give + 人 + 物
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・give me money
・give me idea
・give me example
・give me time
・give me chance
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第21話 三級建築士への道

家のスケジュール1家のスケジュール2

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.21

記念に今までの書類や図面をいくつか取ってあります。それを見返すと涙が出そうになります。楽しくてつらかった日々が思い出されるのです。夫婦ふたりだけで相談して決めて行く。それは、ふたり vs 三井ホーム という闘いの歴史のようでもあります。別に三井ホームとケンカしていたわけではありません。ただ「騙されないぞ」「言いなりにはならないぞ」という気持ちは持っていました。私たちにとって家を建てるということは初めてのことで、暗闇の中を手探りで進むような日々だったのです。落とし穴に落ちないようにすり足で、なのに急かされて進むのです。

ノートのスケジュールを見ると、契約までに図面等を見ながら打合せしたのが4回。契約後、見積りにOKを出すまでの打合せ回数が10回。これは多いほうかもしれません。三井ホームとしては、「時間をかけない」ことがコストを下げることにつながります。こっちとしては「慎重に進めたい」その闘いです。3月末に契約して6月中旬に金額確定までの約2ヶ月半。約10回の打合せと書くとカンタンですが、その打合せと打合せの「間」がタイヘンなのです。連日深夜残業で「あれを確認しなきゃ」「これは質問しなきゃ」の洗い出し。クライアント(施主)はただ提案を待っていれば良いのではないのです。こっちから攻めるための「準備」が必要だと思います。その「準備」をしておかないと、向こう(三井ホーム)の言いなりになるしかない。「そこは、こうできるんじゃないですか?」とか「そこはこうできるはずでは?」と言えるようにと勉強しました。その時期同時にやったことは、ローンの相談・照明のショールーム見学・キッチンのショールーム見学・インテリア素材の現物確認・近郊の三井ホームモデルハウス見学・図面を読むための勉強・・・などなど。とても会社の仕事どころではありませんでした。

三井ホームからもらった「設計・インテリア打合せノート」に、契約から引き渡しまでのスケジュールが載っていました。まず最初のヤマ場が、着工までに金額も含めた設計図の承認。ここで基本が決まります。そこを決めるまでにクライアントである私たちは必死で準備しました。(これは広告を制作する作業とホントに似ています。しかし、大きく違う点がふたつあります。1つ目は、家の場合は私個人が一生かけてお金を払うけど、広告のお金はその担当者個人が払うわけではないこと。2つ目は、家は設計図を承認して着工したら大きな変更はできないけど、広告のクライアントは企画にOKをしたくせに、撮影したものでも平気でやり直しをさせたりするケースがある。ま、いいや)

三井ホームからもらった「設計・インテリア打合せノート」は、初めて家を建てる人にはとても助かるノートでした。「いつまでに」「何をすべきか」がすべて書いてありました。

■第1回目の設計打合せの前までにご確認をお願いします
・家具の計測(新居で使う家具やクルマのサイズ)
・建物の配置(室外機をどこに置くかなど)
・主な図面記号の把握(図面記号を勉強しておいて)
・住まいの段差の確認
・高さ、位置関係の確認(さまざまな部資材の取り付け位置)

■設計打合せの前までにご確認をお願いします
・間取り
・外部仕様(事前に用語等の把握をお願いします)
←屋根材・雨樋など家の外側のあれやこれやです
・内部仕様(事前に用語等の把握をお願いします)
←床材・階段・手摺・ドア・玄関床タイルなどなど。幕板・巾木・ケーシングなど初めての単語ばかり
・電気設備(事前に記号の意味や用語の把握をお願いします)
・給排水設備(事前に図面記号や用語の把握をお願いします)
・その他確認事項(住宅設備機器や器具などの確認)
←キッチン・トイレ・洗面・浴室などのことです

「事前に記号の意味や用語の把握をお願いします」というセリフばっかりでしょ。これがタイヘンだった。とにかく図面を読む「記号」を理解することです。とても一度では憶えられませんが、このノートに書いてある説明を見ながら設計図を「解読」していきます。それができないと、「あれ?ここの窓違いますよ」という指摘ができません。コツがわかればとても合理的な記号だということがわかります。わかるようになりました。わかるまでやりました。三級建築士くらいにはなったんじゃないかと思います。

あのダーウィンが言うんだもの

ダーウィン

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最も強い者が生き残るのではなく
最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることができるのは、
変化できる者である。

ダーウィン
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確かに・・・・。今の時代だからこそ、強くそう感じます。
1882年に没した、進化論で有名なチャールズ・ダーウィンの言葉。
この言葉をメモしようと思ったという時点で、
この言葉が今の自分に必要だという証なのでしょう。
「変化できること」が必要なんだと。
進化論の、あのダーウィンが言うんだから間違いない。
生き残るためというより、生きて行くにも必要なことだと思います。

 

遠くを眺めて飲むビールは…

92遠くを眺めて飲むビール

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遠くを眺めて
飲むビールは、
いいよ。

1991年 キリン一番搾り 
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一番搾りのチームに入ることができました。この商品の立ち上がりは、CMプランナーが安西俊夫さん、コピーライターは佐々木宏さんでした。その後、佐々木さんが別の担当になりチームを離れ、コピーライターの席が空席になった。そこでCDだった故・高梨駿作さんが、午後の紅茶でキリンを担当していた中村禎を入れようと言ってくれたのです。ほんとに救われました。電通に移籍してなかなか調子がでなかった。電通の悪い面ばかり見ていた。ところがこの電通一番搾りのチームはボクの想像とはまったく違っていました。CMプランナーの安西さんが優秀な人だというのは知っていました。ところが、営業のリーダー前田圭一くん(現在弊社の役員)をはじめ、キリン担当の営業がみんな優秀。マーケの小林青年やSP(当時のセールスプロモーション)の中西謙司くんも優秀。CMの太陽企画チームもグラフィックのドラフトチームもみんなみんな優秀。こういう人たちに恵まれたチーム、そうはないゾ、と思いました。愉しみでもありましたが、プレッシャーでもありました。

そんな中での、九州ロケの列車篇。そのロケハンの列車の車窓から懐かしい九州の景色を見ながらボディコピーの仕入れをしたのを憶えています。

車窓から新緑の木々を見るたびに、
木や花の名まえをもっと
知っていたらなぁと、思う。
大きな農家の縁側に、ちょこんと
座っているおばあちゃんが見えると、
今日の夕ごはんは何だろうな、と考える。
遠くの工場の煙突に煙が見える。
働いている人がいるのに、自分は休暇。
ちょっとすまないような気もするが、
ま、それはそれとして。
遠くを眺めながら飲むビールは、
いつもより少し、うまいと思った。

うれしいビール。キリン一番搾り。

なでしこのネクタイ

なでしこユニ

キリンビールの社長とキリンホールディングスの社長は、ふたりお揃いのピンクのネクタイをして、待っていました。2011年6月、女子ワールドカップに出場するなでしこの選手と佐々木監督が、出発前の挨拶にKIRIN本社を訪れたときのことです。当時の代表ユニフォームはまだ胸の所にラインが入っているデザインではなかったのですが、女子代表にはピンクがアクセントカラーに使われていました。

いまでこそ「なでしこJAPAN」は大人気ですが、そのときは誰が女子ワールドカップで優勝することを想像したでしょう。まだマイナーな存在だった「なでしこJAPAN」をお揃いのピンクのネクタイと撫子の花束で見送ろう!と思いたった二人の社長もなかなかチャーミングです。KIRINは1978年からすべてのカテゴリーのサッカー日本代表をサポートしていますが、男子も女子もフットサルもビーチサッカーも、人気のない頃からサポートしているという所がエライなぁ。

向こうとこっち

写真は原宿のKIRIN本社ロビーに飾られていたものです。下にある「なでしこジャパン」の色紙に2011年7月21日とあるので、ワールドカップで優勝した後に挨拶に訪れたのでしょう。ぜんぜんマイナーだった女子サッカーを支援し続けてきたことは選手たちが一番よく知っています。#7安藤梢選手の「キリン大好き!」という言葉は正直な気持ちだと思います。